『女はみんな「うつ」になる』/香山リカ
日々、ご縁をいただく方のご相談に乗りながら、
【 人生の四季 】について知ることで、気持ちが楽になる
1つのきっかけになるので、今日は香山リカさんの御著書
『女はみんな「うつ」になる』から、抜粋してご紹介しますね.。.:*・°
Multicolor roses / Tambako the Jaguar
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アメリカの調査研究で、精神的なスランプやうつ状態のピークは
中年期であることが明らかになった。
「中年期がうつのピーク」というのは、文化、地理、財産、職歴、
学歴、婚姻状況、親の状況にかかわらず、ほとんど世界共通だと言う。
さらにこの研究では、「幸福度」と「良好なメンタルヘルス」に関して、
生涯での推移を見ると、U字型を描くことが判明したという。
「幸福度」は20歳のときに高く、徐々に下降して40歳代で最低となり、
その後再び上向きになるとのことだ。
男女別に見ると、アメリカ国内に限っては、最低は男性は50代はじめ、
女性は40歳頃ということだ。
そして、世界的にうつ状態になる可能性が最も高いのは、44歳頃ということだ。
考察部分で、研究者らは
「たとえ40歳代で落ち込んでも、それは普通のことだと思える点でも、
この研究結果は有用」としている。
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人生の折り返し地点となる40代、50代は、
誰もが精神的に不安定になりがちな時なんですね。
ヒーリングのご依頼は、女性の方が8割以上を占めますが、
やはり40代の方からのご依頼が圧倒的に多いです。
私も40代に入った頃、ちょっと落ち込むことがあって、
たまたま手に取った森瑤子さんのエッセイに
書かれていた言葉に、随分励まされたものです。
森瑤子さんは40歳の誕生日を迎えた日、女としての人生が
終わってしまったような気がして、1、2ヶ月はすっかり落ち込み、
憂うつに滅入り込んだそうです。
あとは仕事に生きるしかないと、発想の転換を試みつつ、
何とか精気を取り戻していきました。
そして1年たって、自分を振り返った時にこう思ったそうです。
「去年よりずっといいじゃないの」
月日が流れ、49歳になった森さんはこんな感想を抱きます。
「40歳の時には持てなかったものが、たくさん持てるようになっていた。
友情の深さ、人間関係の質と幅。それに私自身も、今のほうがはるかに
良い表情をしているではないか。考えてみれば、毎年のように、去年より
今年の私のほうがずっといいと思いながら10年が過ぎたのだった」
*
中年期になると、親を亡くしたり、子どもの自立や
自分自身の体調の変化などを体験します。
このような様々な変化や喪失の経験は、不安を引き起こし、
中年期の危機として、アメリカでは「ミッドライフ・クライシス」
という言葉がよく使われるそうです。
気持ちの落ち込みは、多くの人が通る通過点であることを知り、
今がU字カーブの底なんだと知れば、あとは上がるだけですから
気持ちが楽になりますね♪
意識の転換をはかりつつ、1年ごとに自分を振り返っては、
「去年よりずっといいじゃないの!」とつぶやける人生を
送りたいものですね☆・:*:・゚。・:*
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