2017年9月のブログ記事
時間が生まれる情報断ち/“アフロ記者”稲垣えみ子さん
わずか2週間ほどの間に、読んでいた本の中の4冊に、情報を遮断することの重要性が書かれていました。
経営者の本、瞑想の本、元新聞記者の本、スピリチュアル系とジャンルはバラバラですが、短期間に4回連続すると、さすがに大事なメッセージだなと感じます(笑)
今日は【情報断ち】のきっかけとしてよい刺激をもらえる、“アフロ記者”でお馴染みの 稲垣えみ子さんのご著書からご紹介しますね:.。*.・゚
稲垣えみ子さんは元朝日新聞編集委員で、50歳で朝日新聞を自ら退社されます。
ご紹介する内容は、稲垣さんが退社する1年半ほど前に書かれた朝日新聞のコラムです:.。*.・゚
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【世界で一番好きな場所】
短い休みをいかに満喫しきるかは、大人の永遠の課題であろう。
海外旅行? 温泉? それともグルメ旅・・・。
だが、今の私に迷いはない。休みは2日あればよい。
目指すは高野山のとある宿坊。一泊して帰る。それだけである。
とにかく何もしない。テレビがない、酒がない(原則)。
肉も魚もない。で、門限が早い。
ゆえに時のすぎるのが遅い。咳をしても一人。
写経して、読書して、しかしいつまでも夜。
(中略)
いや不思議なものだ。
いろんなモノをなくしてみたら、
ふだん「ない、ない」と思っていた時間がどーんと現れる。
そして、チリ・ホコリも見事にない。
あまりに床がツルツルで、ご住職が足を滑らせたのも目撃した。
すごい掃除力。
これがどんな豪華な調度品より心安らぐ。
(※『アフロ記者が記者として書いてきたこと。退職したからこそ書けたこと。』より)
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慌ただしい毎日を過ごしていると、こういう時間、空間に惹かれますね。
稲垣さんの【「ない、ない」と思っていた時間がどーんと現れる】という言葉にも魅力を感じます。
私自身は情報によって救われた経験が多いので、情報収集自体はあまり苦になりません。
それだけに、いつの間にか多くの時間を取られ過ぎていたかもしれません。
そのための“警告メッセージ?”が、わかりやすく4回続いたのでしょうか^^;
稲垣さんは、「人生に必要なモノは多くない。むしろ多すぎるモノには人生を盗まれかねない」とおっしゃっています。モノも情報もまさにその通りですね。
稲垣さんの別のご著書『魂の退社』もあわせて読みましたが、稲垣さんが会社を辞めるに至った気持ちの変化は、惹き込まれて読みました。
稲垣さんは、東日本大震災を機に、節電に取り組まれます。
その後「なければやっていけない」ものなんて、何もないんじゃないか?
そう気づいて、洗濯機、冷蔵庫と、次々と家電製品を手放してゆきます。
稲垣さんが、自分にとって命綱のように感じていたものを、次々と手放していく過程で、
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ものを際限なく手に入れることが、自由だと思ってきました。
しかし、そうじゃなかった。
「なくてもやっていける」ことを知ること、
そういう自分を作ることが、本当の自由だったんじゃないか
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この発見は、稲垣さんに大きな衝撃を与えます。
そして、人生最大の命綱である会社にそのターゲットが向かい、人生の折り返し地点で退職する決断をされます。
私自身も、会社には所属していないものの、まだまだ多くのモノに依存している状況です。
この本からは【なくてもやっていける自分をつくること】・・・という深いテーマをいただきました:.。*.・゚
稲垣えみ子さん、ありがとうございます:.。*.・゚