2019年6月のブログ記事
最新科学で分かった!速効で幸福感を高めるものとは?
今日は、自然が人々にもたらす驚異的な力について『NATURE FIX 自然が最高の脳を作る』(フローレンス・ウィリアムズ著)からご紹介します:.。*.・゚
■ 公園や森で過ごすと、都心で過ごすより気分が20%も上向きに
経済学博士であるリサ・トゥルヴァイネンの研究チームの報告によると、被験者たちは自然の多い戸外(整備された公園や森林公園)で15分座っているだけで、ストレスから回復したという感覚を得られました。
その後、短い距離を散歩すると、「回復」したという感覚がさらに強まり、その状態が持続しました。
またリラックスできただけではなく、活力度も上昇しました。
活力を上げることができるのは、都心ではなく、自然の中で過ごした時だけでした。
公園や森で過ごすと、都心で過ごすより気分が20%上向き、緑がある場所で過ごす時間が長くなるほど、気持ちがポジティブになり、ネガティブな感情が減りました。
■ 自然と接する時間はどれくらいが理想的なのか?
トゥルヴァイネン博士の研究で興味深いのは、自然に触れる“時間の長さ”との関係に着目している点です。
自然の中で過ごす時間が長くなるほど、気分が明るくなり、確実にストレスが軽減し、うつうつとした気分に風穴を開けることが可能となります。
では、私たちはいったいどれくらい自然と接するとよいのでしょうか?
答えは、1か月間の合計時間が、最低でも【5時間】という結果が出たそうです。
1か月に5時間ということは、1回あたり30分程度を週に2回、自然あふれる場所で過ごせばよい計算になります。
1か月に10時間、自然の中で過ごす時間を確保できれば、さらに爽快な気分を味わうことができます。1か月10時間を達成するには、1回あたり30分程度を週に5回程という計算になります。
■ 幸福度ランキング1位のフィンランド人は、月平均5時間自然の中に
研究者のリサ・トゥルヴァイネンさんは経済学の博士で、国の医療費を削減する目的があり、勤労者の不調の原因と、それを軽減する方法に関心をもたれています。
トゥルヴァイネン博士の研究結果から、勤労者が心身ともに健康な状態を保ち、「燃え尽き症候群」にさせないためには、1か月に最低でも5時間、自然の中に出る習慣をつくることが推奨されています。
国連より発表された「世界幸福度ランキング」では、フィンランドが2018年、2019年と2年続けて1位となり、世界で最も幸せな国となっています。
大規模な調査によれば、フィンランド人は平均週に2、3回は自然の中で気分転換をはかり、国民の95%以上がアウトドア愛好家だそうです。
フィンランドの人々が幸福な理由として、福祉国家ということもありますが、国民が平均して【5時間】自然と親しんでいるというのも興味深いです。
さて1か月の間に、5時間自然と親しむ時間を確保できたとしても、これは最低限の時間ですから、10時間に増やすのはさすがに厳しいと感じるかもしれません。
ところが別の実験結果ですが、自然の中で過ごした被験者たちは、身体的、精神的、社会的に良好な状態に改善されたことで、実験の1か月後には、自然の中で過ごす時間が、5時間から10時間へと2倍になっていたそうです。
これは、私も自分自身の体験からとてもよくわかります。
私は自然あふれる田舎に住んでいながら、以前はパソコンの前に長時間座る日々が続いていて、自然に親しむ時間はほとんどありませんでした。
1年ほど前にグリーン・エクササイズのことを知り、一日10分の瞑想をするために、毎日庭に出るようになりました。
◆グリーン・エクササイズの詳細はこちら
⇒https://www.mihomari.com/2018/07/greenexercise.html
瞑想をはじめて1週間ほどたった頃、たくましく成長した雑草が気になって、雑草を抜きはじめたのです。
すると土と草のいい匂いに魅了されて、すっかり雑草抜きにハマりました。
それがきっかけで、その後は庭全体の整備にハマり、楢崎皐月(ならさきさつき)博士が発明された、地中深くに大量の炭をうめて、土地を活性化させる「イヤシロチ(弥盛地)」まで作ってしまったのです^^
外に出ると気持ちが落ち着いて、鳥の声やそよぐ風が「なんて気持ちいいんだろう!」とハッとさせられ、今では自然の持つ【魔力】に、すっかりつかまってしまった気分です☆
よい気分を味わえば、戸外に出たくて仕方なくなりますから、自然に触れる時間が増えて、さらに気分がよくなるという善循環がはじまりました。
この本には【自然が幸福感を高める】という研究結果が数多く紹介されています。
たとえば、退役軍人のための屋外合宿では、認知行動療法や薬物療法でも効果がでない場合でも、自然の力によって、プログラム参加者の9~19%に精神面での改善がみられました。
短時間でも自然に触れれば、自然が気持ちの強壮剤となって、瞑想などのストレス解消法よりも大きな効果を得られるそうです。
何よりも手軽にはじめられることがメリットですから、物ごとを悲観的に考える方や反芻思考にお困りの方などは、ぜひお試しいただければと思います:.。*.・゚