『愛に生きる』鈴木鎮一著
7月末に、独自配信のメールマガジンを無事発行できました。
創刊号のメールマガジンでは、バイオリン教育を通じて子どもたちの心を豊かにする教育をされてきた、スズキ・メソードの創始者である、鈴木鎮一さんの『愛に生きる』というご著書をご紹介しました.。.:*・°
私の大好きな本で、何度読んでも心洗われるすばらしい内容なんです。
ですから、後からメルマガをご登録くださる方に、ぜひとも1誌目から読んでいただきたいなと思って、メールマガジンは1誌目から順番に読めるシステムを使ってお送りしようと思っています。
以前まぐまぐからメールマガジンを発行していた時には、メルマガ発行後に、ブログでもその内容をご紹介していたのですが、あとから読まれる方のために、メルマガの内容はブログには公開しないつもりです。
1誌目からメルマガを読まれたい場合はこちらからご登録いただければ幸いです。
『愛に生きる』の中に、もう一つぜひご紹介したかったすてきなエピソードがあるので、今日はそちらをご紹介させていただきますね.。.:*・°
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岐阜県中津川支部の教室に、小児麻痺にかかった6歳の女の子がいました。
右半身をやられ、右の目が斜視です。
“タカタカ タッタ”とヴァイオリンをひくと、終わりの”タッタ“の時に、右手が勝手に強く行動して、弓が手から飛んでしまうのです。
受け持ちの先生は困って、そのことを私に話されました。
その時わたくしはひとこと、こう返事したのです。
「先生と親とが降参するまでやりましょう」
毎日の訓練で”タッタ”のたびに飛んでしまう弓を拾うお母さんも大変だったに違いありません。
しかし、ついに先生とおかあさんの大きな愛情と努力が勝つときがきました。
その子の右手の動きがだんだん変化してきて、とうとう”タカタカ タッタ”で弓が飛び出さなくなったのです。
やがて半年ののちには『キラキラ星変奏曲』がひけるようになりました。
子ども・母親・先生が一体となっての恐ろしい努力でした。
そして、不可能と見えたことが、やり続けているうちに可能になった。
降参していたら不可能のままで終わったはずの能力が生まれた。
目に見えないわずかずつの能力が新しい能力を助け育てて、ついに1つの大きな能力になったのです。
ところが、喜びは一曲ひけるようになっただけにとどまらなかったのです。
ありがたいことに、けいこを重ねるにつれて、右の目の斜視がだんだん正常な位置に移り始め、同時に不自由な右半身すべてが、しだいに正常に活動するようになってきたのです。
こうして、その女の子の小児麻痺はなおってしまった。
とうとう健康体になってしまった。
一曲への努力によって少女は救われたのです。
Steep Hill Violin / Andrew J. Sutherland
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本当に感動的なエピソードですね.。.:*・°
鈴木先生のご著書には、休みなく続ける努力の尊さが随所に説かれているのですが、小さな女の子が、周りの愛に支えられてこんなすごい奇跡を起こしてしまった。小さな女の子の姿に、大人の私が教えられました。
何度やってもうまくできないことがあると、自分の能力のなさを嘆きたい気持ちになるものですが、鈴木先生は「500回やってできないひとも、5,000回やればできるようになるということを忘れてはいけないのです」とおっしゃっています。
教室の先生も生徒さんも、またご父兄も、鈴木先生の愛ある教えを繰り返し聞かれながら、真摯に物ごとに取り組まれた結果として、こんな奇跡と思えるギフトを受け取ることができのでしょうね。
またがんばって取り組んでいこう!と思える、とても勇気をもらえたエピソードでした.。.:*・°
Fancy Green Heart Shaped Diamond by Leibish & Co / FancyDiamonds.net
☆2013/12/01追記事項
メルマガではなくブログで読みたいというご要望をいただきました。
今後はメルマガの内容をブログでも公開することになりましたので、ご了承くださいませ。