コーヒーは健康・美容・長寿の守り神/近藤誠
2009年に、胃腸内視鏡外科医の新谷弘実(しんやひろみ)先生がカフェインの弊害について書かれていた書籍を読んでから、極力コーヒーを減らすようにしていました。
でも、朝にコーヒー豆をひいて、その香りに満たされる幸せには変えがたく、また眠気覚ましのためにも、体に悪いことを承知のうえで飲んでいました。
下記に、新谷弘実先生が書かれている【カフェインの弊害】についてご紹介しますね。
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摂取をできるだけ控えてほしいのがカフェインです。
カフェインは非常に強い利尿作用があるので、水分補給のつもりで、カフェインの多いお茶やコーヒーを大量に飲むと、かえって深刻な脱水を招くことになります。
また、カフェインは脳に大きなダメージを与えるので注意が必要です。
カフェインを多く含むものを摂ると、体内の情報伝達が阻害されてしまう危険があるのです。
事実、最近の実験では、カフェインの摂取が生体の視覚と記憶分子にダメージを与えることがわかっています。
カフェインに習慣性(中毒性)があることは日本人も知っていますが、カフェインに致死量があることは、あまり知られていないようです。
(体重50~60kgの成人が、10~12gのカフェインを摂ると、その半数が死ぬ危険性がある)
コーヒーをたくさん飲んだからと言って、死ぬ危険性があるわけではありませんが、カフェインが、体に何らかのダメージを与えることは避けられません。
たばこやアルコール、カフェインを摂ると言うことは、脳の恒常性を損なう行為なのです。
※『病気にならない生き方3』参照
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新谷先生は、脳の働きを助ける飲み物として水を勧めていらして、仕事の合間に飲むものは水にしなさいとおっしゃっています。
またもう一つ気になることは、コーヒーは生体のエネルギー生成回路に必要以上に刺激を与えてしまい、心臓の筋肉に負荷を与えて、不整脈の原因になったりするそうです。
この本の中では、水分摂取の大切さがくり返し説かれていますが、コーヒーは逆に体の脱水をもたらし、老化も促進させてしまうそうです。
ところが、慶應義塾大学医学部専任講師でいらっしゃる近藤誠先生のご著書には、全く違った視点のデータが掲載されています。
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●1日に5杯以上コーヒーを飲む人の肝臓ガンの発症率は、飲まない人の4分の1
●コーヒーを毎日1杯飲む女性は、大腸がんの発症率が飲まない人の半分以下
●コーヒーを1日6~7杯以上飲む人は、2型糖尿病の発症率が0.65倍
●タバコを吸わない女性の場合、コーヒーをよく飲む人ほど脳卒中のリスクが下がる
●1日2~3杯のコーヒーを飲む男性は、飲まない男性に比べて胆石になるリスクが40%低い
●コーヒーを飲む量が多い人ほど、シミの量が少ない
●中高年のときコーヒーを1日3~5杯飲んでいたグループだけが、高齢になった時に認知症やアルツハイマー症を発症するリスクが65%も低かった
※『医者に殺されない47の心得』参照
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どちらを重視するかは、最終的に本人の選択になるのでしょうが、近藤先生がご紹介くださったデータは、コーヒー好きな私にとってありがたい内容であったことは確かです。
Coffee break / kennymatic
以前、小林正観さんが、「これを食べたら太るんだよなぁ・・・と思いながら食べるから、あなたは太るんです」とおっしゃっていました(笑)
それまではコーヒーをいただく時に「体に悪いけど、やっぱりやめられないんだよね…」と、どこか自分に言い訳していましたが、近藤先生のご著書を読んでからは、その思いを一旦手放すことにしました^^
新谷先生は、「カフェインを含む飲みものは1日2~3杯までにしましょう」とおっしゃっているので、この限度量を守りながら、1日の中で、ほっとくつろげる珈琲タイムを心ゆくまで楽しんでいます。.:*・°